26歳医師が過労死「帰られへん」「もうたおれる」甲南医療センター院長らを提訴!100連勤に残業月200時間超!?

2022年5月、神戸市東灘区の甲南医療センターに勤務する26歳の医師自殺しました。

西宮労働基準監督署は、長時間労働に伴う精神疾患の発症が原因として労災を認定しました。

遺族は2024年1月、甲南医療センター院長・具英成らに対し2億3000万円余りの損害賠償を求め提訴するとのことです。

いったい、この病院の過酷な勤務実態とはどのようなものだったのでしょうか。

ニュースの概要

Yahoo!ニュース

2022年5月、神戸市東灘区の甲南医療センター医師(26)が自殺します。

そして違法な時間外労働をさせていたとして、病院を運営する医療法人院長らが書類送検されます。

労働基準法違反の疑いで書類送検されたのは、甲南医療センターを運営する医療法人「甲南会」と院長ら2人です。

院長らは2022年4月、甲南医療センターに勤務していた医師の高島晨伍さん(26)に、

労使協定で定められた範囲を超える月約113時間の時間外労働をさせた疑いが持たれています。

高島さんは2022年5月に神戸市内の自宅で自殺します

NHKニュース
NHKニュース

2023年6月、西宮労働基準監督署は高島さんの自殺は長時間労働が原因だとして労災を認定しています。

認定では、亡くなる直前の1ヵ月間に200時間以上の時間外労働があったとされています。

更に休みなく100日連続で勤務していたこともわかっています。

遺族は書類送検を受けて

今後、適切な刑事処分が下され、司法の場で晨伍の死についてより明らかになることを望みます

とコメントを発表しています。

これに対し甲南医療センター

ご遺族が刑事告訴した案件なので、書類送検されるのは当然の流れと考えており、今回の書類送検を受けて特にコメントすることはございません

としています。

「勤務時間は極めて長時間に及ぶに至っており、過労死等を引き起こすとされる危険な水準を超過している。

うつ病を発症しており、自死直前には、その程度は、重度とみなされる状態へ悪化していた」

(第三者委員会の報告書)

Yahoo!ニュース

「もう全部おわりにしたい」医師が残した言葉

 「おかあさん、おとうさんの事を考えてこうならないようにしていたけれど、限界です

26歳の若さで自ら命を絶った高島さんが両親へ残した遺書にはこう書かれていました。

亡くなる3年前から高島さんは甲南医療センター研修医として働き始め、

2022年4月から消化器内科で専門的な研修を受ける専攻医として勤務していました。

TBSニュース

その頃から徐々に高島さんは家族に

拘束時間が長い」「帰られへん

勤務時間についての不満を漏らしていたそうです。

家族に送ったメールには

せなあかんことおおすぎてしにそう ざつようばかり

もうたおれる

ほんまに一回休養せな全て壊れるかもしらん

など過酷な労働環境で心身ともに疲れ切った様子がうかがえる内容が数多く残されています。

心配した高島さんの両親が

もう休職しよう、お父さん、お母さんが(病院に)言ってあげる」と言うと

高島さんは「専攻医1年目なんかで逃げられない」と両親の提案を拒んだそうです。

NHKニュース

亡くなる数日前、高島さんは母親に以下のようなメールを送ります。

もう全部おわりにしたい

そして2022年5月17日、母親が家を訪ねると、高島さんは遺書を残し部屋で亡くなっていたのです

知らぬ間に一段ずつ階段を昇っていたみたいです。

病院スタッフの皆様

少し無理をするのに限界があったみたいです。

何も貢献できていないのにさらに仕事を増やし、ご迷惑をおかけしてすいません。

お母さんへ。

最後まで本当にありがとう。

もっといい選択肢はあると思うけど選べなかった。

自責の念は持たないで。

大好きです。(遺書より)

TBSニュース

甲南医療センター・具英成院長の会見

NHKニュース

高島さんの死から1年以上が経った2023年8月、甲南医療センターは遺族に説明のないまま記者会見を開きます

この席で具英成(ぐ えいせい)院長は、調査報告書や労基署が認定した過重な労働を

「労基署の場合は(タイムカードの)打刻の時間を中心に時間を推定しているんだと思いますけれど、病院として過重な労働を負荷していたっていう認識はございません」

TBSニュース

真っ向から否定します。

遺族は、病院の運営法人「甲南会」と院長に対し2億3000万円余りの損害賠償を求め提訴することを決めました

甲南医療センターについて

GoogleMAP

甲南医療センターの所在地は、兵庫県神戸市東灘区鴨子ケ原1丁目5番16号です。

1934年に開設された伝統ある病院で、

1995年1月17日の阪神・淡路大震災の際には、震災後3日間で1260人の外来患者と、329人の入院患者を受け入れたそうです。

甲南医療センターHP

ホームページには、具英成(ぐ えいせい)院長の顔画像と挨拶文も掲載されています。

甲南医療センターHP

高島さんが亡くなる数か月前の2022年2月28日にリニューアルオープンしたばかりのようです。

これが何かを物語っている気がするのは私だけでしょうか。

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